M-1グランプリ2017 レビュー感想


2018年11月です。今頃M-1グランプリ2017の感想を書こうと思います。

amaon プライムビデオでは過去全てのM-1グランプリが見れます。

さらに最近の大会ならば敗者復活も観れちゃいます。

他にも色々バラエティが豊富です。僕はアマゾンプライムビデオで一番見るのはバラエティ関連です。

 

ということでM-1グランプリ2017を振り返っていきましょう。

この大会からえみくじという新しい方式をとりました。

えみくじとは司会の上戸彩さんがそのばでくじを引いて、順番を決めるというもの。

ライブ感を演出するという目的のようですが、視聴者が退屈しないという工夫もあると思います。

賛否両論ありますが僕は結構いいシステムだったように思います。


ここで、各審査員の点数を表にてみます。


ゆにばーす

カミナリ

👑とろサーモン

スーパーマラドーナ

かまいたち

マジカルラブリー

さや香

ミキ

和牛

ジャルジャル
オール
巨人
89 87 88 94 95 86 87 93 92 93
渡辺
正行
87 86 93 91 89 89 91 94 92 88
中川家
礼二
90 89 93 92 94 88 90 91 93 89
春風亭小朝 91 90 93 91 90 89 90 92 94 90
博多
大吉
92 91 93 93 92 88 90 91 94 91
松本
人志
87 85 92 90 91 84 90 94 93 95
上沼
恵美子
90 90 93 89 89 83 90 95 95 90

こうやって見ると決勝でとろサーモンに最高得点を与えた審査員はいなかったんですね。

 


それでは一組ずつ振り返っていこうと思います。

1.ゆにばーす

一組目じゃなければなぁ。

と思いましたね。敗者復活で2位だったコンビが最初に漫才をして基準となる点数を作ればいいのに。と思います。

やる気とか、もしそのコンビが一番おもしろかったら・・・

とかいう問題はありますが。是非ご検討ください。

男女コンビを活かした営業の夜が相部屋という設定の漫才。

川瀬名人のツッコミ方が少し気になります。相手が女性ということでなのでしょうかね。にしても叩くなら叩くでいってほしいです。

前半で振った1階の部屋ということを最後に回収しました。きれいにきまりましたね。フリの部分がとても良かったと思います。

「一階やったっけ?」ともならないし、「あ、これなんか最後に出てくるんやろな。」と思わせるような言い方でもありませんでした。

 

「そういやそうやった。」という一番きれいな振り方でした。

 

2.カミナリ

ブレイクから1年たったいわゆる「ドツキ漫才

やっぱりつっこみが飽きられてますもんね。

こうなってしまうと、ツッコミでうけることは減ってしまうので、ボケの少なさが減りますよね。

でもこういうコンビと少し違うのがボケの質は高いですよね。

テンポが出来ないにしてももう少したたみかける等すればもう一つ伸びると思います。

3.とろサーモン

僕の中では断トツでした。

7匹増えました」のときの間。声。顔。そして7という数字のチョイス。100点です。本当に面白かったと思います。

日馬富士ネタを入れたり、久保田さんの総書記感をいじるなど随所にとろサーモン感がちりばめられていました。

4.スーパーマラドーナ

敗者復活から勝ち上がってきたコンビ。

ツッコミの武智さんがネタを考えているのですが、最近のネタを見ても、前半のフリを最後に回収するというネタが多いですよね。

今回は「おねぇこっちにおったんかい」という大オチでした。

その中にもカニのフリを活かした「じゃんけんチョキのボケ」「口に泡が付くボケ」などがちょうどいい頻度でちりばめられていました。もう少し点数が伸びてもいい気はしましたが、審査員の人からすればネタの作りやすさが少し気になるんだと思います。

スーパーマラドーナのネタは形が大きく決まっていて、その中をカスタムしたネタが多いと思います。その形を知り尽くしたプロから見ると点数が伸びないんでしょう。

 

5.かまいたち

キングオブコントのチャンピオンが堂々参戦です。

怖い話を聞くとイライラするというネタ。

怖い話に隠れる「ん?」と感じる部分をついたネタで、途中からは卍男が軸になるネタでした。

卍男の描写がもう少し分かりやすく、見ている人の頭に鮮明に浮かび上がらせることが出来ればもう少し受けていたんじゃないかと思います。

 

6.マジカルラブリー

上沼恵美子さんに酷評されたことでも有名になったコンビ。

ネタは「野田ミュージカル

ミュージカル俳優が出てきたと思ったらその全員がお客だったというネタです。

まぁ正直ネタ自体はそこまで悪くもないのかなという感じはするんですが、このメンバーに囲まれるとかすみますよね。

一つのボケを最後までというのはよくある形ですが、ひとつひとつがおもしろくない。のに長い。という。

劇場の若い女子にはうけたりするんでしょうが、賞レース向きではなかったです。

で、酷評についてですが、ネタ終わりの今田さんとのやりとりが一番審査員の鼻についたと思います。

まぁ野田さんがそういうしゃべり方なので仕方ない部分もありますが。

今年も準決勝に残っているみたいなのでまぁ成長を楽しみに。

7.さや香

今年一番のダークホースですね。

M-1後もよくテレビで見かけます。

ボケの新山さん歌のお兄さんを知らないというネタ。

最初の冷めっぷりと後半のはしゃぎっぷりの対比。また、”ポケットの中には”の歌でおおはしゃぎして、”むすんでひらいて”で「おもんない」と冷めた後に”幸せなら手を叩こう”でまたはしゃぐという対比を活かしたネタです。

ただ、最初はしゃぎ始めるまでの時間が早すぎて、冷めているという状態が少し伝わりきってないのかなという印象です。

歌のお兄さんに対して冷めた部分をもう少し増やして、声を落とすなり、もっと毒づくなりすれば、後半もっと反応があったと思います。

8.ミキ

上岡龍太郎さんの親戚の兄弟コンビ。

手紙を書きたい弟の亜生が漢字に詳しいという兄昴生に漢字を教わるというネタです。

よくあるネタですね。

北朝鮮の総書記という言葉に対して「なんでえらいのに書記やねん」とか、イマジンをイソジンと言ったり、兄の動きでの説明に対し弟が全然違う動きをしたり泣く声を「えーんえーん」ではなく「ドルドル」「ぺそぺそ」というなど。。。

なんというか見た時の印象は子どもが考えそうなベタなネタだなぁと感じました。ほかのコンビで見たことのあるボケの繰り返しというか。

中学でクラスで誰か言ってたなぁというレベルのボケばかりに感じました。

まぁ動きを二人合わせて受けやすいテクニックを使ったりしていましたが。

この大会の中ではテンポが早いタイプの漫才がなかったので、点数がのびやすかったのかもしれません。

例えばノンスタイルのようなコンビが一組でもあればここまで伸びなかったと思います。

9.和牛

ウエディングプランナーのネタ。

前半で無茶苦茶な提案をされてすべて断ったのに後半の結婚式当日は全部断れていなかった。。。というよくあるようであまりなかったネタです。

前半のフリ部分はあまり面白くなかったですが(だからこそ?)

非常に高得点でした。

よくありそうなネタですが、後半のフリを回収するパートがとても跳ねましたね。

笑い飯哲夫さんが仰るきれいな漫才のカタチに則った点数が伸びやすいネタだったと思います。

尻上がりに伸びるタイプのネタは最初おとなしいほど最後が跳ねますのでそれも計算されたいいネタだったと思います。

10.ジャルジャル

僕の中では2位です。

「ピンポンパンゲーム」のネタでした。

解説むずかしいですが、ジャルジャルでよくある、おおすじがあって、随所で後藤さんのちいさなボケで爆笑をかっさらうというネタ。

「おばはん」とかもそうですよね。

途中の「背筋伸びてるやん」 「ピン」 の応酬なんかはさすがの一言ですよね。普通のコンビであればあれは最後に持ってきて最後に山を作りたいのですが、それを後半の中腹に持ってきて、あの後にもちゃんと爆笑が起こる。

巨人さんは頭使わな見られへんということをおっしゃっていましたが、

ピンポイントに反応してしまうボケ。あれも最初から体をマイクに寄せて言うというのを統一していたからですし、5回続くと「背筋伸び切ってるやん」のルールも、4回目から後藤さんが指を出して数え始めることでお客さんがあのルールを思い出して笑いが起こる。

ジャルジャルのお二人は出来るだけ分かりやすくするために工夫されていたんだと思います。

最後の福徳さんの「ようボケれんなぁ今。」という一言。グッときました。


 

最終決戦

1.とろサーモン

トップバッターで優勝。かっこいいです。

とろサーモンらしい石焼芋のネタ。

ちなみに久保田さんは石焼芋屋のバイトをされていました。

ここでも車の事故が多い吉本をいじる場面があったり、宗教臭さがあったり。。

ボケの数はおそらく決勝では圧倒的に少なかったのですが、一つ一つが重たいハードパンチのようなボケでした。

 

2.ミキ

決勝に引き続き兄が弟に物事を教えるというネタです。

スターウォーズを知らない弟。という設定。

名札付きの悪とか。やっぱり子供向けのようなボケが多いですね。分かりやすいボケというべきですかね。

このネタは漫才番組でも何度も見ていたネタというのもあってほとんど笑えませんでした。。。

 

 

3.和牛

旅館のネタ。とろサーモンの1本目とかぶってしまいましたね。

和牛の1本目と形が同じく前半のフリパートと後半の回収パートに大きく分けて見ることが出来ます。

1本目と違うのは「見る側がなんとなく前半後半に分かれるんじゃないか」という意識があることですね。

やっぱりどうしても後半回収し始めた時に「あ、はじまった」と思ってしまいますし、点数も同じ形なので伸びにくいですね。

ネタの質では2本目の方が高いとは思うのですが、結果的には2本目の方がうけてないんですよね。

同じお客さん・審査員に続けてネタを見せるということがほとんどないと思うので、似たネタだということが意識の中でばれるというのは和牛の二人も想像できてなかったんだと思います。

 

ネタの順番が逆だったらという声が聞こえますが、ネタだけを見ると2本目のほうがおもしろかったと思います。


えらそうに述べましたが結局全員おもしろかったですよね。

こうすればよかったのにとか、これもう一回言えばいいのにとか、フリ分かりにくかったな。とか逆にわかりやすすぎてばれる部分とか。

細かい部分で気にはなりますが、最高の大会でした。

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